2011年9月2日金曜日

皮肉


皮肉とは、よくわからんもんであるが、最近読みはじめた(去年かもっと前か、コミックショックだか古本市だか古本屋だかで買ったのを寝かせていた)カレル・チャペックの『園芸家12ヶ月』、愚痴ばっかりである。

この人の本といえば、『ロボット』でこれもアイロニーに溢れた、寂しいお話であるが、私としては小さい頃読んだ『ダーシェンカ』だとか、『チャペック犬と猫の話』であり、読んではいないが、『長い長いお医者さんの話』もかなり楽しみな本である。また、2年ほど前によんだ『イギリスだより』も大変におもちろかった。

おもしろさ=愚痴といってもいいほどであり、愛ゆえの愚痴が大変につまった本たちである。 まあイギリスだよりはほとんどがほんとの愚痴で、褒めているところはけっこう素直に褒めてたが。


これはアイロニー小説の傑作『ボートの三人男』(ジェローム.K.ジェローム)の小説然り、日本でいえば永井荷風とか、(あんましおっさん、という感じではないが)太宰治なんかも森見登美彦選の『奇想と微笑』なんかを読むと愛と愚痴に溢れている。

私はこれらの 愛と皮肉に溢れたおっさんたちの愚痴をつらつら書いた小説が大変に好きであり、私の祖父なんかはけっこうそういうおじいさんだと思って、祖父母の中では一番好きであった。


ところが最近祖母が入院したのをきっかけにがっつり暗くなってしまい、この間家に行ったときなんて、昼間に電気も扇風機もテレビもつけずにソファに沈み込んでいる様子はなんだかほんとに暗い人であった。

普段から愚痴っぽい人が面倒くさい性格というのは承知の上で、そういうひとのユーモアは面白いなあと思うし、自分もいうまでもなく暗い人間なので、そういう人間の方が生きる上でいいと思っていたが、本当につらいときというか、ぼけてはいてもやはり妻が入院したり、退院しても老人ホームに泊まりに行ったりするようになると、なんだか生きずらいんだなあとおもってしまったのである。 なんだかなあ。。。


まとまってないな。

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